「THE KING OF MANY STROKES」
僕はこの作品を知っている。
先生が宇宙へ旅立ったあの日、
奥様から僕に連絡がありました。
1番お辛いはずなのに奥様は気丈にも僕を気遣い、
「よりちゃんに貰ったクッションで編集していました」
そう言って1枚のお写真を見せて下さいました。
それはまさにこの作品を制作中の孝三先生のお姿でした。
病魔に冒されながらもパソコンのディスプレイを見つめる先生の腰を僕がお贈りしたクッションがしっかりと支えていました。
孝三先生の遺言だったんでしょう。
孝三先生が奥様に託したこの1枚の写真こそ、孝三先生から僕への最後のメッセージだとすぐに理解しました。
活動休止発表の前日、僕は孝三先生ご本人から病状をお聞きしました。
先生の負担が少しでも和らげばと思い、すぐにお贈りさせて頂いたのがこのクッションでした。
僕は幸せ者です。
手数王最後の作品制作の相棒として、僕のお贈りしたクッションがずっとそばで師匠の支えとなっていたんだから。
この作品は
「帰ってこい手数王」という僕達弟子から孝三先生への思い、
「帰ってこい手数王」という全世界のファンの皆さんの思い、
そしてご家族の皆様の「帰ってこい手数王」という思いがあの日の師匠を支え、完成させることが出来た作品です。
この本は弟子(息子)達へ、そしてファンの皆様へのラブレターだと思いながら毎日微笑ましく読ませて頂いて、すぐそばに手数王を感じています。
師匠はこの本の中に生きています。
まだお買い求めされていない方は
是非お買い求め頂き、この作品を手に取ってみて下さい。
そして、そっと語りかけてあげて下さい。
「お帰りなさい手数王」
と…。