徹底検証!スピードコブラVSダイナシンク〜速く踏めるのはどっち?

徹底検証!スピードコブラVSダイナシンク〜速く踏めるのはどっち?

久しぶりのペダルレビューシリーズ、今回はスピードコブラVSダイナシンク。

オルタネイト高速連打の速さと疲れにくいのはダイナシンク

いきなり核心に迫る内容について触れたいと思いますが、スピードコブラとダイナシンク…どちらが速い高速連打が踏めるかというと物理的にダイナシンクの方が速く踏めます。通常のコブラコイルよりもスプリングの張力の強いシンクコイルとダイレクトドライブの相乗効果によってスピードコブラ以上に足への疲労感が少ないのも特徴です。

ユニゾンフレーズや複雑難解な足技に関してはスピードコブラが有利

しかしながら、ギターのリフに合わせるユニゾンパターンなどはフットボードのしっかりとした踏みごたえと一定のタイミングでボードの上下運動を感じられるスピードコブラの方がやりやすく感じます。

高速連打の出音の音量、クリアな粒だちに関してもスピードコブラに軍配が上がります。

また、プレス奏法でしっかりと踏み込みたい方やチェーンドライブに慣れている方は深く踏み込む前にボードが戻って来てしまうダイナシンクを苦手に感じるかも知れません。(それでも他社のダイレクトドライブに比べて違和感が少ないのでチェーンからの移行が最もしやすいダイレクトペダルに感じます。)

私は直線的な高速連打よりも変則的な足技を使用することが多いので私のような複雑な足技を駆使するタイプの方は踏み込みと戻りのタイミングに若干のクセを感じるダイナシンクよりも、クセのないストレートな踏み込みと戻りのスピードコブラの方がタイトな演奏をしやすいかと思います。

スピードコブラをダイナシンクに寄せる(スピードスターベアリング装着)

スピードスターベアリングを装着したスピードコブラならダイナシンクの反応速度に勝てるのか!?そんな淡い期待をチェーンドライブ愛好家は抱かれるかと思いますが、私は最新型のスピードコブラツインペダルに改造を加え、スピードスターベアリングを取り付けています。未取り付けの純正のスピードコブラよりも演奏時の足へのボードの吸い付きは自然な感覚を維持したまま向上します。私達チェーンドライブ好きが求める絶妙なタイミングで戻って来てくれるので意識せず自然体で演奏出来るので私にとってはダイナシンクを使用するよりもスピードコブラにスピードスターベアリングを装着した状態が1番演奏しやすかったです。

しかしながらボードの吸い付きの速さだけでいえばダイナシンク>スピードコブラ(スピードスターベアリング有り)>スピードコブラになります。自然なフィーリングよりも機械的反応速度で優劣を付けるのであれば、スピードスターベアリングを付けたとしてもスピードコブラの機械的反応速度がダイナシンクよりも速くなる事は物理的にありません。しかし、機械的反応速度が必ずしも良い演奏に直結するわけではございません。かの有名なジョジョメイヤーが彼のモデルのペダルに機械的反応速度に優れたダイレクトではなく、最も反応速度が遅いはずのベルトを使用し、高速プレイを演奏していることは皆さんご存知かと思います。彼にとって機械的なアクションの速さよりも自分のフットワークのタイミング、フィーリングにフィットするペダルこそが自分にとってベストなペダルだからです。自分の足にフィットする反応速度、グルーヴ、出音のトーン…全てを吟味した場合、私はダイナシンクではなくスピードコブラをチョイスします。これは長年に渡り、コブラシリーズを使用し、チェーンドライブに足が馴染んでいるというのも大きいかと思います。

アタックをもっと強くしたい方やプレス奏法のドラマーさん向けダイナシンク改造案(スピードコブラに寄せる)

ダイナシンクの踏み込みの軽さと戻りの速さは魅力的だが、もう少し踏んだ感が欲しい!スピードコブラに寄せたい!という方はビーターをスピードコブラ用に変更する事で解消されると思います。ダイナシンク純正のビーターからスピードコブラのアキュストライクコブラビーターに変更する事でビーターが当たるタイミングが変わり、純正ビーターの時よりも深く踏み込めるようになります。出音に関してもアタックが明瞭になるので、メタルコア、ジェント系のドラマーさんは是非お試し下さい。

長々と書きましたが、結局はペダルと自分との相性に左右される部分が大きいので是非、楽器店で両ペダルを踏み比べて頂けると良いかと思います。

今回の記事が皆様と生涯の相棒との出会いの参考になれば幸いです。

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