姫路のドラム教室Mokison Drum School講師の八田です。
昨日も朝から深夜までかなり長丁場のレッスンでした。
特に川口くんのレッスンが印象的で、川口くんの口から「先生が言ってた意味が理解出来ました。他の人が復讐は正義を叩いてたのを見たんですけど、自分の演奏のアラが目立たないようにCDの音を大きくしてごまかして、最後のツーバス連打も踏んでないのを見て僕はあんなのは嫌だなって思いました。先生に習ってるおかげで自分はああならなくて済んで良かったって思いました。」って言葉が出た時にこの子はもう大丈夫だなって安心しました。
川口くんはナイーブな面があるのでそれが良い方向に出てくれるのをいつも願っているのですが、たまにご自身の演奏動画を見てハシッていたりヨレているのが凄く気になってひどく落ち込むことがしばしばあります。
その度に私は「僕はこの荒削りながらも勢いのある川口くんの演奏好きだけどなぁ…今回の動画が川口くんの人生のゴールではないんだからひとつの通過点として前向きに今の自分を褒めてあげて、今回上手くいかなかったところは次回改善出来るようにまた一緒に成長していこう!」って彼を励ましてきました。
でも昨日の彼は自分が表現したい音楽が何かしっかり見えていて自信に満ち溢れた目をしていました。
自惚れでも過信でもなく、ちゃんと自分のことを信じれるようになったんだと思います。
テリーボジオとビリーコブハムも過去のドラムマガジンのインタビューで音楽に大切なのは真実味だと仰ってました。
CDの音を大きくして自分の音を小さくすればぱっと見は正確な演奏に見えてドラム未経験の人たちの目は欺けるかも知れない。
でもドラマーの耳と目を騙すことは出来ないんです。
何故ならCDのドラムの音は当たり前だけど本物の影丸くんのタイム感、ニュアンスやフィールだから。
別の人が復讐は正義を叩いてみた時に影丸くんと全く同じ音質、タイミングでCDと遜色無い演奏をするなんてことは不可能なんです。
例えば響さんの演奏する復讐は正義はやっぱり響さんのタイム感、ニュアンスになってる。
最後の高速連打のところなんて踏み方がそもそも影丸くんと違うから音質は全く別物。
響さんらしいオルタネイトでの美しい2バス連打だなって私も影丸くんも響さんの2バス連打に対して常に敬意を持っています。
影丸くんがドラムイベントのMCでいつも口癖のように言ってる「みんな違って、みんな良い。」って言葉は確信を得てると私は思います。
最近の若いアマチュアドラマーの子達の中には音楽を◯か✖️で考えてる人も多い気がします。
正確な演奏がまるでハシッたりヨレた演奏はバツみたいな。
その結果、正確ではない自分の演奏を許せなくてCDで自分のドラムの音をかき消してごまかすようなパフォーマンス優先のプレイになっちゃってるんだと私は思います。
この問題は一昔前に流行ったクリック依存症的なドラマーにとっての一種の現代病とも言えるかもしれません。
あくまで私の持論なんですが…
うちの師匠やFUYUさんを筆頭に
良い音楽を表現出来るトップドラマー達は各々形は違えど独自の哲学や美学を持ってると思ってます。
私がローディーやサポートをする時は彼等の美学を自分なりに理解した上で常に相手にとってベストなサポート、選択を提案出来るよう誠心誠意献身的に尽くします。
今の自分の演奏を好きになれない人は、他人の完成された演奏を借りて、安易に自分をごまかすのではなく、まずは自分を知ること。
そして自分の中にあるカッコ悪くて好きになれない部分、許せない部分も全て理解し、受け入れる。
自分が未熟でカッコ悪いことを心の底から認めるのは勇気がいるけれどそれをやらない限り先には進めない。
強い部分も弱い部分も全部含めて自分を信じ、自分を愛せていなければ誰かを感動させる演奏は出来ない。
我々は音楽家であり、哲学者だと思ってます。
さて、今日もレッスン頑張ります。
何はともあれ川口くんが自分自身に答えを出せてることが嬉しかった。
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