A.K君の動画撮影

A.K君の動画撮影

昨日は姫路会場のレッスン納めでした。

同日にA.K君のレコーディングと動画撮影が有りましたので少しそれについて書きたいと思います。

曲について

このポケモンの曲は師匠である「手数王」菅沼孝三先生がレコーディングに参加された曲でレッスンで師匠の音が流れる度に色んな感情が何度も込み上げてきました。

スネアやキックのタイミングであったりフィルの手順であったり…頭の中で孝三先生が叩いてる姿で脳内再生されて嬉しい反面、もう会えないというさみしい感情も同時に湧き上がり、言葉では良い表せない感情でした。

でも、間違いなくこの曲の中に先生は今も生きていて先生の叩いた曲を自分は今、生徒に教えているんだという使命感で燃えている感情もありました。

生徒のA.K君も今教えてもらっている曲が私にとって「特別な曲」である事を理解されていて、吹奏楽部の副部長として忙しい中、短時間で仕上げて来てくれました。

録音した回数も「スタジオミュージシャンは1テイクで決めないと次からお仕事貰えない」という理由で1テイクだけの一発勝負。

スタジオの中はなかなかの緊張感でしたね。

マイク2本で綺麗に録音するために

時間が1時間しか無かったことや位相対策として今回録音に使用したマイクの数はたったの2本です。

マイク2本で録ったとは思えないくらい各ドラムの音がクリアで迫力ある感じに録れてると思うのでどうやって録音したか具体的にご紹介したいと思います。

マイクのセッティングについて

頭上のコンデンサーマイク兼ビデオカメラで全体の音を録音し、バスドラムのみダイナミックマイクで補助的に録音。

あくまで頭上のマイクだけだと物足りないバスドラムの低音を、ダイナミックマイクでカバーするといったイメージです。

(綺麗な音で録るために)ドラムセットの倍音を調整

今回はレッスン時間にリハスタでサクッと録るというシチュエーションだったゆえにリハスタのドラムセットのコンディションにめちゃくちゃ影響されました。

頭上のコンデンサーマイク兼ビデオカメラであるzoomのQ2n-4Kがメインの音を録るマイクなので、このマイクで各タイコがバランス良く録音出来るようにスネアとタムの高さや角度、シンバルの配置を調整。

その後、各タイコの共鳴具合を確認し、適宜ミュート。

ミュートはやり過ぎると音が「点」になってしまうのでやり過ぎ注意。

まずは葉巻ミュートから始めて、耳で確認しながら各タイコのスイートスポットを7割くらいの力で叩いた時に楽にタイコが鳴ってくれるくらいのミュート量にしてみました。

各種ミュートについては下記に記載しております過去Blogをご覧下さい。

https://mokison.com/archives/6047

本当は全てのタイコをきっちりチューニングしてから録音したかったのですが、録音・撮影機器の搬入やカメラアングルの確認、パソコンの立ち上げやオーディオインターフェースの設定、片付け込みでのスタジオ10分前退室を考慮すると、チューニングにかける時間は無かったのでどうしようもないくらい「バイィィん!、ボイィィん!」とひどい音がしていたスネアドラム(苦笑)だけ裏技チューニングで秒殺で直してすぐさま撮影スタート。

裏技チューニングについて

Myスネアドラムを持ってなくてリハスタのドラムを使って叩いてみた動画を撮らなければならない方への裏技をご紹介します。

ガムテープを貼っても「バイィィん!、ボイィィん!」という嫌な音が消えない場合は手前2本のボルト付近の打面ヘッドを指で押してみましょう。

他のボルトと比べてこの2本のボルト(おそらくは左側のボルト)がグラグラになってたり、この2箇所だけヘッドの張力が極端に弱い場合が多いです。

チューニングキーを使って他のボルトと同じくらいの張力になるようにヘッドを指で確認しながらぐいぐい締めてみましょう。

あら不思議!「バイィィん!、ボイィィん!」と言っていた嫌な音が消えます☆

ここまでの作業であれば5分も掛からないと思うので是非お試しあれ!

もちろんこの方法でタムやフロアから「バイィィん!、ボイィィん!」といった嫌な音がしてた場合も消せるので、もしリハスタのドラムを叩いていて嫌な音がしてると感じた時はとにかく手前2本のボルトを疑ってみて下さい。

ドラムセットのコンディションを改善するだけで仮にiPhoneだけで撮影した「叩いてみた動画」だったとしてもかなり綺麗な音で撮れるようになる事と、ドラムとの距離が近くなり、ドラムのことがもっと好きになると思うので是非是非トライしてみましょう!

今から事務所で2023年のドラム納めなので、今日はこの辺で…

ではまた!

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