前回に引き続き、スピードコブラ関連の記事が続いていますが、今回は某楽器店のYouTubeでしれっと囁かれていた「スピードコブラにシンクコイルを取り付けると凄くいい!」という内容の真偽を確かめるべく、シンクコイルを購入しました!!
早速、挑戦してみたいと思います。
シンクコイルを取り付けるとスピードスターベアリング取り付け後に似た操作性に変化
旧型スピードコブラにシンクコイルを取り付けた結果、私が感じた印象はカノウプスのスピードスターベアリングに似た効果が得られたということです。
純正品であるコブラコイルの効果というのは自然な踏み心地の中に「若干、フットボードの戻りが早くなって、フットボードの遊びが減ったかなぁ?」と感じるくらいのうっすらとした変化でしたが、シンクコイルの方は割と補正力が強く、フットボードの戻りが強くなったのをコブラコイル以上にはっきり感じられるかと思います。
オープン奏法で踏まれている方は踏み込みの軽さはそのままに、フットボードの戻りが早くなるのでサクサク踏めると思います。(シンクコイルが深く踏み込み過ぎないようにバスドラムに当たった瞬間の衝撃をリセットしてくれるので足も疲れにくいです)
プレス奏法の方は、打面に押しつけた際にシンクコイルがコブラコイル以上にフットボードを押し戻そうとする力を足裏に強く感じると思います。
シンクコイルがフットボードを押し戻そうとする力とご自身が踏みつけた足の力が反発し合うので、かえって足が疲れやすくなる可能性があります。
プレス奏法の方は純正品であるコブラコイルのままでの使用をお勧めします。
この部分がフットボードの下に取り付けるシンクコイルとスプリング部分に取り付けるスピードスターベアリングの効果の違いかと思います。
スピードスターベアリングはオープン奏法、プレス奏法どちらの場合にもプラスの効果をもたらします。
プレス奏法でガシガシ踏んだ時のアイアンコブラのあのエグい音はとても魅力的ではありますが、個人的にTAMAのペダルはコブラコイル、シンクコイルの機能を考えるとオープン奏法向きだと私は思っています。
シンクコイルとスピードスターベアリングの併用はあまりお勧めしません
次に「シンクコイルとスピードスターベアリングの両方を取り付ければ更に早く動くのでは?」という内容についてお答えします。
男のロマン、欲深き人間の性ですが、これはやらない方がいいと思います。
私は以前、旧型のアイアンコブラにスピードスターベアリング+コブラコイル+ブルックペダル+某手数王御用達の村間ベアリング(これについてはまた後日詳細書きます)を取り付けた究極の魔改造アイアンコブラを作ったことがあるのですが、正直、あんまりでした!笑
そこで、足し算ではなく引き算に変更。
まず、何が原因なのか分からないのでブルックペダルを外す。
村間ベアリング+スピードスターベアリング+コブラコイル…三者が干渉し合って本来の良さを打ち消し合っていたので
1.村間ベアリング+スピードスターベアリングに変更。(コブラコイルを外す)
村間ベアリングの効果を少し実感出来た。しかし、明らかに上からも下からもベアリングが過剰に効き過ぎていてチェーンがビョンビョン跳ねまくるので踏めなくはないがペダルのアクションとして美しさを感じませんでした。(速くは踏めるが、ペダルが悲鳴を上げながら許容範囲以上に高速で動いてる様子がどうも…苦笑)
2.スピードスターベアリングを外す。
あ、某YAMAHA手数王ペダルっぽい!(村間ベアリングだけなので当たり前か。笑)
という結果になりました。
結論、あれもこれも付け過ぎていたのです!笑
スピードスターベアリング、村間ベアリングどちらも同じくらいの補正効果があるのでどちらか一つを取り付けるだけでペダルの遊びが改善され、フットボードにどのタイミングでキックすれば良いかというタイミングも掴みやすいと思います。
アイアンコブラシリーズにはオイレスベアリングが純正品としてヒンジ部に使われているのですが、それと村間ベアリングの場合、純正品であるオイレスベアリングの方がアイアンコブラシリーズには適しています。
オイレスベアリングとのマッチングを考慮してコブラコイル、シンクコイルの張力が設定されているので村間ベアリングとコブラコイルの場合はコブラコイルがプラスの方向で機能せず、ペダルの総合的なバランスが崩れる結果となりました。
ヒンジ部の改造をされる場合はコブラコイルの恩恵が無くなることを覚悟の上で改造する事になります。
シンクコイルは新形スピードコブラ(ツインペダル)に取り付けるのをお勧めします。
コブラシリーズの安易かつ失敗が少ない改造方法としてはカノウプスのスピードスターベアリングを私はお勧めしたいのですが、残念ながら新型のスピードコブラやアイアンコブラのツインペダルにはそのままの状態ではスピードスターベアリングを取り付け出来ません。(スレイヴ側の改造が必要)
なので、新型のスピードコブラをお持ちの方でスピードスターベアリングに似た効果を期待される方は付属のコブラコイルをシンクコイルに交換するのが安易な方法と思います。
今回は旧型スピードコブラで検証しましたが、今後、アイアンコブラでも検証してみようと思います。
では。