姫路のドラム教室Mokison Drum School講師の八田です。
昨日も長丁場のレッスンでしたが一人一人の成長が見れてとても有意義な1日でした。
特に印象的だったのがKくん。
リズムがグルーヴし、一音一音に神経が行き届いていて、特に金物(シンバル)を丁寧に聴かせたいという意思が彼の演奏から伝わりました。
Kくんは初めて会った時の印象と今とではまるで別人のように精神面での変化が大きい生徒でもあります。
姫路に存在する全てのドラム教室を転々としてから最終的にうちのドラムスクールに流れ着いた異色の経歴の彼は当初、憧れのプロドラマー坂東さんのテクニックをイタズラになぞるテクニック至上主義でした。
坂東さんと同じ菅沼道場出身である私のところに来れば坂東さんが実際に手数王から学んだものと同じテクニックやメソッドを学べるという考えでうちのスクールを選ばれました。
その考えは半分は正解で私の手元には師匠から頂いた譜面が沢山あります。
しかし、その譜面を使えば彼等のような手数ドラマーになれるわけではない。
彼等の演奏が素晴らしいのはまずリズムがグルーヴしているから。
影丸くんに憧れる若いドラマーの中に勘違いしている人が多いのですが、手数があるから影丸くんは素晴らしいわけではなくてそもそも彼の演奏は子どもの頃からJAZZだろうがJ-POPだろうがリズムが圧倒的に素晴らしかった。
フィルなんてやらなくても彼はリズムだけで他者を圧倒出来る天性のグルーヴを学生の頃から持ち合わせていました。
成功して本物になった人、
失敗して消えていった人、
近くで大勢見てきたから分かるんです。
彼等スーパードラマーの演奏に感動し、多くの人が「自分もああなりたい」と応援したくなるのは彼等の奏でるリズムが圧倒的にかっこ良いからなんです。
一般のアマチュアドラマーが有名ドラマーの手数プレイを何の考えも無しにただイタズラになぞればそれは音楽ではなく、ただテクニックをひかしけらかしているだけなので見ている人(特に同業者)を不快にさせることを私は知っています。
だから自分の生徒には彼等トップドラマー達と同じ基準でリズムと向き合えるようになるまでは絶対に手数プレイはさせません。
どんな経験者がうちに来たとしてもまずは手数プレイではなく各タイコ、シンバルから美しい音を引き出すための方法をレクチャー。
その後、彼等スーパードラマーと同じ良いグルーヴを出せるようになるまで意識をリズムにフォーカスさせます。
昨日も師匠から頂いた某有名アーティストのレコーディング時の書き譜を使ってレッスンをした際に生徒の中畑くんが
「当たり前の事かもしれませんが先生、J-POP叩けたんですね!しかも繊細でめちゃくちゃかっこいいじゃないですか!先生ってバスドラムがクッキリハッキリしてるイメージがあったんですがJ-POPになると別人みたいにキックの音が優しくなるんですね!めっちゃかっこよ!何でInstagramとかに出さないんですか?」
と目をキラキラさせて私に問いかけました。
なので、私もクレヨンしんちゃんのパパ(野原ひろし)がたまに見せるドヤ顔ばりのドヤ顔で
「自己プロデュースです。笑」
と答えました。
姫路でハードなメタル系ドラミングを学ぶなら八田と認知して下さっている人も全国に大勢居られるのでその方達の夢を壊さないために
「出来るけど、敢えて見せない」
を徹底しています。
でも、道場メンバーは毎月のようにジャズやバラード曲を私が模範演奏するのでメタルプレイよりもシンバルレガートやロールプレイ、タメの効いたシンプルなグルーヴこそが八田の真骨頂と思って下さってる生徒さんも居られます。
道場でメタル以外のジャンルを精力的に指導するのは真の意味で後進を育てるためで
「八田頼樹は2人要らない」
からです。
ハードなメタルやツーバステクニックを学びたいお客様は八田に習いたいわけで、八田の弟子にわざわざ習いに行かないんです。
本物の八田に習った方が良いに決まってますから。
だから、自分の弟子には「この分野では誰にも負けない」って武器をちゃんと持たせてしっかり自己プロデュースした上で私は自分の教室から送り出す(独立させる)ようにしています。
そのための余白を作るために私はSNSでJ-POPやバラードの演奏を極力見せないようにしています。
「姫路でJ-POPやバラードのドラムを学ぶなら〇〇先生だよね」って形で自分の教え子のためにそのブランディングを残してあるんです。
だから、J-POP得意だけど絶対に見せないですね。
ちゃんと次の人達の席を僕は置いておきたいので。
話をKくんに戻しまして、良い方向に心身ともに成長していると感じて昨日は嬉しかったです。
言葉の節々に見える謙虚さ、承認欲求ではなくただ純粋に目の前のドラム、音に向かうひたむきな姿勢。
全てが音に反映されていて、スタジオに置いてあるレンタル品のPearlのスネアが彼の演奏によって一瞬ヤマハのスネアに見えた時に「この子は本物になるかもしれない」と思いました。
FUYUさんが演奏すればそれが他社のドラムだったとしてもTAMAのドラムに誤認してしまうように本物のドラマーは揺るぎない確固たる「自分の音」を持っています。
Kくんが数年後、「姫路の坂東慧」と世間から呼ばれる存在になれるように、
みんなから愛されるドラマーになれるように、
技術だけでなくメンタル面の意識改革を引き続き促していきたいと思いました。
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