ドラパラの興奮冷めやまぬって感じでまだまだ色々書き足りないことがあって、それはやっぱり兄弟子達への感謝。
菅沼道場で私が得たものって本当に多くて、その中でもやっぱり兄弟子から教わった礼儀作法のおかげでメーカーの垣根を越えて色んな方々に可愛がってもらえる八田頼樹があると確信しております。
世間一般のドラマーさんから見たら八田頼樹という人間は今までのドラム業界に無かったようなビックリするようなことばかりするから何者なんだって思われてると思うんですが、私以外の人間がこういう行動をすると容赦なく干されると思いますし、敵を作りまくると思います。
私は単独犯ではないんです。
一つ一つのアクションを起こす前に、目上の方々一人一人に不義理にならぬよう「お伺い」を立てて、常に助言を頂きつつ破天荒なことをやっております。
つまりビジネス破天荒です。
先日、ドラパラ2日目に担当したセミナーで共演したヤマハの濱田さんからも
「八田さんって始めてイベントで会った時に(TAMAのTシャツ着て現れてヤマハの偉い人達とニコニコ喋ってるから)スゲェー人だなって思いました。多分これが出来るのは良い人なんだろうなって。笑」
とイジられましたが、それがまさに日頃のお付き合いの中で生まれた信頼関係がなせる技なんです。
ちょっとした些細なことでも必ず「お伺い」をたてること、そして常に「相手を立てる」ということを菅沼道場時代にケッチーさん達兄弟子から教わり、今も変わらず私が続けていることです。
師匠ってあれだけ凄いのにドラムソロ合戦の時とか絶対に「相手を立てる」んですよ。
相手がプロだろうがアマチュアだろうが。
だからお互いのドラムソロが成立するし、それが敵を作らず、みんなから愛されてる理由。
絶対に共演者に恥を欠かせない。
今の若い子(保護者の方)って自分が有名になることばっかりを考えて相手を立てるってこと考えてない人が多いと思うんです。
如何に自分が映えるか、自分が目立てるかみたいな楽をしようとして周りの方々一人一人に「お伺い」を立てずに自分の直属の上司(先生)さえ飛び越えていっちゃったりするわけですよ。
うちの生徒にはそういう人は居ないですけど、
そういうことをするとやっぱり「順序が違うだろ」って見えちゃいますよね。
業界の人ってその辺を一瞬で見抜いちゃう。
セルフプロデュースが下手な保護者さんには絶対に声がかからないですから。
だからこそ私はいつも筋を通して、きっちりやってるだけなんです。
昔って下積み時代にボーヤを経験してみんなそういうのが自然と出来るようになるんですけど、最近の若い先生達ってボーヤの経験がない先生がほとんどだからそういう「筋道」を教えられないし、仮にそういうこと言うと「お客様は神様だぞ」ってスタンスの生徒様(保護者)は来なくなっちゃうからお金儲けでやってるドラム教室では教えられない現状もあります。
私のドラム教室は私が菅沼道場で学んだことをちゃんと後世に伝えていきたいってスタンスでやってるのでご存知のようにバッチバチです。笑
何故ならこの教えがあるから八田はドラパラに出たわけです。
岡山であればヨセフ先生のドラム教室も師匠である橋本先生の教えを継承して、こういった礼儀作法の面をきちっと教育なされているので和楽器バンドの山葵さんや松浦千昇さんといった有名プロドラマーを輩出されてるわけです。
先生の知名度は関係無いです。
言いにくいこともハッキリと言ってくれる先生が本当の良い先生。
話をドラパラに戻しましてドラパラでは二日間ひっきりなしに業界の方々から声を掛けて頂き、ドラマガ関係でいうと現職、OB含む3名の方とお話をさせて頂きました。
その中で90年代のドラマガを支えておられたベテランの方から「ヤマハさんって、こういうのが1番厳しいメーカーさんじゃないですか。そのヤマハさんとメーカーの垣根を越えて八田さんがイベントを続けてこられたことは昔からのヤマハを知る私からすると本当に凄いことだと感じています」と大変光栄なお言葉を頂きました。
師匠の取材を担当して来られた方に自分が取材されて、こんなにも褒めて頂けるなんて本当に感無量でした。
そして、その場でも兄弟子達の礼儀作法の教えがあったから今自分はこうやって業界の偉い人達に可愛がって頂いているという旨をお話しさせて頂きました。
1番大事なのは
やっぱり人間性なんですよ。
ドラパラ1日目の夜にケッチーさん達とごはんを食べました。
「オレももう還暦過ぎたし、そろそろお迎えも近くなって来たから…師匠のドラム、よりちゃんに預かってもらいたいねん。」
と、師匠の一番弟子であるケッチーさんから光栄なお言葉を頂きました。
今まで、師匠の奥様からも
「ケッチーのドラムセット、よりちゃん使ってあげてよ!」
って言っては頂いていたのですが、
目上の方々を立てたい自分としては…
順序を重んじる自分にはそれはまだ早いと丁重にお断りしておりました。
師匠のローディーを長年務め、現在はSATOKOさんのローディーをされている村間さんからも帰り道に
「よりちゃんが孝三さんのことを今もずっと大切にしてる気持ちが伝わってるからケッチーさんはよりちゃんに託したいんやと思うよ」
って優しく諭されて、お通夜の時の2人の顔が重なっちゃって…
未熟ながらも師匠のドラムセットとこれからの人生を歩んでいく覚悟を決めました。
ヤマハではなく、師匠がヤマハの前に契約されていたTAMA時代のものなのでセンシティブな問題が多々有り、ちゃんと筋を通したくて、お世話になっている方々にはご報告の連絡はさせて頂きました。
師匠の名前が刻まれたあのドラムセットを使用するにはまだまだ未熟であることは百も承知なのですが、皆様の期待に答えられる八田頼樹になれるよう今まで以上に努力して参りますので、どうか温かく見守って頂けると幸いでございます。
八田