ヴィニーポールの足順についての最終ジャッジ

姫路のドラム教室Mokison Drum School講師の八田です。

今回は論争が起こってしまったヴィニーポールの足順について私が最終ジャッジを下したいと思います。

それはなぜかと言うと、とある外国の方からの私のInstagramへのコメントです。

「ヴィニーは常にこれを左足から始めてプレイします。他のバリエーションはありません。 そしてMauricioに関しても、彼は間違ったプレイをしている。彼はヴィニー・ポールが左から始まることも知っている。ヴィニー・ポールがスタジオで演奏していることを調べてください。 左足でグルーヴを蹴り出すところに注目してください」

翻訳するとこんな感じでした。

私を批判するのは構いませんが、素晴らしい著名ドラマーであるMauricio氏に対して「間違ったプレイをしている」と書かれてしまったので私の中の正義が燃えてしまいました。苦笑

皆さんにスロー再生して見て頂きたいYouTubeが2つあります。

https://youtu.be/WH2_Yq0wm3I?si=v98zRV2Jqs9VO8c8

この動画の4:37で1拍目を右足のバスドラムでキックしている映像が残っています。

もちろんその拍以外は左足スタートで踏んでいます。

私はこの動画を参考に右手でクラッシュシンバル等を叩かなければいけない1拍目のみ右足でキックし、それ以外の拍に関しては左足スタートでキックしていると判断しました。

このYouTube動画でも0:05〜と0:07〜の一瞬の映像ですが、1拍目を右足でキックする映像が間違いなく残っています。スロー再生してチェックしてみて下さい。

それでは次にMauricio氏の動画を見て下さい。

そう!彼の足順は正しいということが分かるかと思います。

手前味噌で申し訳ありませんが、そのついでで私のこの動画も見てみて下さい。

もれなく同じ足順です!!(どーん!)笑

別にマウントを取りたい訳ではなかったのですが、「間違い」という言葉を使われてしまったので私の中のどうしても許せない「一線」をこの外国人の方が超えてしまった為、このような少々荒っぽい記事を書いてしまいました。

かくいう私も以前のヴィニーポール練習メニューでオール左足スタートのbecoming練習フレーズを作成した過去があります。

https://mokison.com/archives/4515

しかし、どうしても1拍目のパンチ力やニュアンスがヴィニーポールの感じにならないことから更なる研究を重ねてこの足順に落ち着きました。

なので、コメントされた外国人の方を責めるつもりは無いのですが他人が頑張った努力の成果(演奏)に対して安易に「間違ったプレイ」と発言する行為はドラム講師という仕事をしている私としてはどうしても許すことが出来ませんでした。

かつてあの有名なテリーボジオも「テクニックは演奏を実現する為のひとつの手段であって目的(ゴール)ではない」と仰っていました。

テクニック(ルーディメンツ)を使わなくてもその曲が実現(演奏)出来るなら、

観ている人に感動を与えることが出来るなら、

シングルストロークによるオルタネイトでも良いのです。

音楽は楽しむものであり、楽曲を演奏する方法、手順や足順も人それぞれで良いのです。

バスドラムのダブルひとつとって見ても人によってスライド奏法で踏む人、ヒール&トウで踏む人、スイベルで踏む人も居たりと様々ですよね?

だから、私は自分の生徒に手順や足順などの法要をレクチャーする際にその生徒様の得意不得意を考慮して最低でも3パターン以上の方法をアドバイスします。

頭ごなしに「君のやり方は間違っている!」と言われて自分にとって演奏しにくい手順や足順を強制されたならば、その生徒様は音楽を純粋に楽しめなくなっちゃう。

現に今、PANTERAでドラムを担当しているチャーリーベナンテはヴィニーポールとはまったく違う足順で踏んでいます!(38:10〜)

大切なのは「音楽」をすることなんだから。

国や肌の色は違えど、

分かる人にだけ、

伝われば良いなと思い、書きました。

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