パフォーマーではなく音楽家でありたい。

パフォーマーではなく音楽家でありたい。

いつも影丸くんとお揃いのYamahaのMyスネアを持参して加東市から姫路市までレッスンに通って下さっている生徒様。

インスタ映えを狙った見た目重視のパフォーマンスではなく、音楽家として自分の演奏が音楽的かどうかを第一に考える意識の高さにいつも感動しています。

生徒様はドラムを始めるきっかけが影丸くんだったこともあって、影丸くんが音楽家として素晴らしい人なので、やっぱりそんなドラマーに影響を受けてドラムを始める人は音楽のことちゃんと分かってるな〜って昨日はまた嬉しい気持ちになれました。

このBlogをご覧頂いている方に是非トライして頂きたいのがSNSのドラム動画を見る時にイヤホンを使ってそのドラマーの出音を聴いてみるということです。

スマホのスピーカー越しだと上手そうに見えていたけれど、いざイヤホンで聴いてみると実際は自分のドラムの音を出してない当てふり動画だったり(映像と音がところどころ合ってない)、CDの音に対して自分のドラムの音を小さくしてリズムのヨレやミスを分かりにくくごまかしている動画の多さに気付くと思います。

それらのドラム動画は綺麗な音、カッコいい音を自分自身の手で表現する事よりもパフォーマンスを重視した「バズる」事を優先しているので、皮肉にも音楽家としてドラムを使って音を奏でる「音を楽しむ」という行為から最も遠い位置にあるようにも感じます。

私も金本くんも、もちろん影丸くんも自分が表現したい音、音楽的な演奏に不必要な見せかけだけのパフォーマンスは一切しません。

我々は「SNS映え」を重視したパフォーマーではなく、ドラマーであり、音楽家だからです。

「音楽」なのでどう「映える」かではなく、目の前にある楽器の「音」をどう引き出すかに命をかけてます。

だから、そこに真実味があって一人一人が「音」で自分自身の個性を生み出し、自分自身をブランディング、そして、差別化しているのです。

私がSNSに金本くんのチューニングの模様を投稿したのもそこに関係しています。

普段みんなが何気なく使っているリハスタのドラムが金本聖潤の「音」に変わる貴重な瞬間。

八田頼樹の所有するTAMAスターウォルナットの「音」が金本聖潤の求める「音」に変化する瞬間。

ドラムセミナーの中で、楽曲ごとに金本君がスネアをブビンガからウォルナットにチェンジしたのも、全ては「見かけだけのパフォーマンス」ではなく「その曲が求める音を表現する」為に必要な行為だったからです。

話をドラム動画に戻しましょう。

叩いてみた動画撮影の時に自分の演奏を上手く見せたい男子の生徒様からよく依頼されるお願いがあって

「先生、すみません。⚫︎分⚫︎秒のところのバスドラムがハシッてしまったのでクオンタイズしてメトロノームに対して正確な演奏に直してもらえませんか?」

とお願いされる事があるのですが…私はそのお願いを絶対に聞かないようにしています。笑

CDとしてレコーディングして全国販売するならヨレてたりハシッてるドラム演奏はCD的にまずいのかも知れませんが、今の等身大の自分を記録する「叩いてみた動画」でそこを修正するというのは本来の映像と違う音を映像にくっつける事になるのでその人本来のグルーヴ感や演奏スタイルでは無くなってしまいます。

スネアドラムの音ひとつをとっても派手なパフォーマンスを優先してスネアの打点が四方八方バラバラになってる人の音はイヤホンで聴けば「ハァホーン」「バィーン」という嫌な倍音が出ていて音に芯が無く、とても雑な音に聴こえますし、パフォーマンスに派手さは無くとも常に真ん中を丁寧にショットしている人の音は綺麗で聴いていて、とても心地良いと思います。

「クラッシュシンバルに行く時にスネアの打点がちょっと外れちゃって嫌な倍音が出ちゃったから次はスネアのバックビートを常に同じトーンで引き出せるように頑張るぞ!」

といった風に見た目のパフォーマンスではなく、その動画から聴こえてくる「音」に耳や目を向ける事でドラムの上達は早くなると私は考えますし、その為の気付きの資料としての「叩いてみた動画」だと私は思っています。

嘘偽りなく誠実に、正々堂々と「音楽」をやってる人が1番カッコいい。

パンクやメタルの曲で思いっきりハシッたって良いじゃないか。

バラードの曲で感情込め過ぎてモタってても良いじゃないか。

僕はそんな君が好きだ!笑

不安な時はドラム仲間にこっそり相談してみよう!

「僕のこの前の動画大丈夫だった?ヨレてなかった?」

って。笑

そうしたら、きっとみんな

「え?そうなの?全く気にならなかった」

と返ってくる事でしょう。

そう、他人はあなたが思ってる以上にあなたに無関心なのです。爆笑

なので、演奏のヨレやミスは気にせず、演奏動画をSNSに投稿する時は大きな音で自分の音を発信していきましょう♪

え?私ですか?

もちろんレッスンの度に生徒さんに聞いてますよ!

「この前の僕の演奏動画大丈夫だった?🥺」

って。爆笑

みんな一緒。

だから心配しないで大丈夫!

今日はちょっと話が長くなりましたが、今からドラムレッスン頑張ります。

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